【書評】「人生に革命が起きる100の言葉」

書評

アルフレッド・アドラーの本を書評です。

もし職場で、学校で、人間関係で悩んでいる方がいたら、絶対に読んでください!読み手側の心理だけでなく、感情的になっている側の気持ちも理解ができ、妙に納得できるんです。

特にこんな方にオススメしたいです

▶職場や学校へ行くのが憂鬱なとき

▶感情的になりやすい人

▶子供をいつも叱ってしまう人

それでは書評をはじめていきましょう。

「人生に革命が起きる100の言葉」概要

著者:小倉広(解説者)

出版社:ダイヤモンド社

出版年月日:2014年2月27日

ページ数:200ページ弱

アドラーの言葉を解説者の小倉広さんがわかりやすく解説されております。小倉広さんはアドラー派の心理カウンセラーで著書は40冊にのぼる、ビジネス書作家の方です。かなりわかりやすく解説されておりました!

こちらの著書はアドラーが言った100の言葉をまとめており、実に37冊分の著書を参考文献としています。

自分軸で生きること

他人の顔色ばかり伺って過ごしている人は日々こんなことを考えているかと思います。

・怒られるのであれば黙って上司の言うことを聞いていればいいか。

・反論されるからこの会議では黙っておこう。

・自分は他人の要望に応えるために生きているのか。

こんな場面少なからずあるはずです。

〇陰口を言われても、あなたが間違っているとは限らない。自分が正しいと思うことを続ければいい。他者からどう思われるかを気にするから苦しくなる。

他人に合わせているから、自分が苦しくなってしまいます。自分本来の意見主張をもっていますが、我慢をずっとしています。これがあなたを苦しめている結果となってしまっています。我慢しないで、相手に合わせる必要なんてないんです。自分本来の生き方でいいんですよね。

〇世話好きな人は、単に優しい人なのではない。相手を自分に依存させ、自分が重要な人物であることを実感したいのだ。

こんなに苦しいならいっそ…と過る瞬間は、心の病気をしている方は何度か経験があるのではないでしょうか。病気になったとわかったら、周りは気を遣って離れていくかもしれません。このときに行為に走っているしまうかもしれませんが、これは周囲からの謝罪や同情を手にするために行われている行為。つまりは弱っている方が「こんなに苦しんでいるんだ!」というアピールに過ぎないのです。

自分を操作しているのは自分自身であり、決して他人ではありません。もう一度自分を見つめなおして、本当にやりたいこと、に焦点をあててみる時間も必要かもしれません。

感情的になったら

感情的な人は身の回りに少なからずいます。

自分自身がそうと当てはまる方もいらっしゃるかと思います。

感情的になるのは自分が疲れるだけでなく、他人にも気を遣われてしまい余計に迷惑をかけてしまいます。

ご存じのとおり性格を変えようにも、明日から変えよう!で済む話でもないのです。

〇怒りを持つか持たないか、ではなく、怒りをどのように扱うか、怒りをどれくらいの頻度で利用するか、を変更すること。

性格は自分の意志で形成されてきたので、いつでも変えることが可能です。しかし長年染みついた性格を変えることは、それには長い年月がかかることもあり、“すぐに”という訳にはいかないです。

それには利用方法を変えていき、徐々にで良いので性格を形成しなおす。

変わろうと決心した日から、人は変われることができます。

自分自身を認めてあげよう

人間誰しも、メンタル最強なんて人はいないはずで、完全完璧な人間はこの世に一人としていません。完全を求めるから自分自身の不足部分が気になってしまい、苦しくなってしまうのです。

〇できない自分を責めている限り、永遠に幸せにはなれないだろう。今のじぶんを認める勇気を持つ者だけが、本当に強い人間になれるのだ。

ここで私の胸に刺さったのが、今の自分で良いんだということ。自分には劣等感しかなく、会社でもたいした活躍もしていない。しかし自分の弱さを自分自身で飲み込む勇気こそが、最前線で戦うことができます。私もできないと弱音を吐くのではなく、やろうという勇気を持とうと思えました。

〇人の行動の95%は正しい行動である。しかし私たちは「当たり前だから」とそれを無視してしまう。わずか5%しかない負の行動に着目してはいけない。

わずか5%の負の行動が私たちが抱えてしまう問題となってしまいます。もしあなたが仕事であるプロジェクトを任されているとします。現在の達成度は95%です。どう捉えますか?上司に報告するのは100%まで持っていかなくてはなりませんが、95%までもってこれたのはすごいことですし、残りの5%がダメでも95%で補うことはできるのではないでしょうか。

子供への教育方法を考える

アドラーは意外と子供の教育法についての言葉も多く、著書にも多く解説がされております。

大人からみても仕事に直結するような部分もあり、参考になるかと思います。

〇人の育て方に迷った時は、自分に質問をするのだ。「この体験を通じて、相手は何を学ぶだろうか?」と。そうすれば、必ず答えが見つかるだろう。

自分が何を伝えていくべきで、何と言えば伝わるだろう。こんなときがあるかと思います。これは少し視線を変えてみて、客観的にみることで情報を得ることができます。時には冷静になって、教育方法を見直すことも必要なのかもしれません。

〇「この子は言葉を覚えるのが遅いので…」と母親が子供の通訳を買って出る。すると子供は、自分で話す必要がなくなり、本当に言葉が遅くなるだろう。

過保護な親のパターンと思いがちですが、これは欠点を補う際によくあるパターンなのではないでしょうか。仕事でいえば、ある顧客先で部下に説明をさせますが間違った説明をしてしまい、上司が慌てて修正。上司から改めて説明をしてしまう。これは相手に任せられないということで、完全に仕事を奪ってしまっていますよね。相手に任せることをやめたとき、その相手の成長も同時にできなくなります。子供がかわいければ、「かわいい子には旅をさせよ」この言葉が全てあてはまりますね。

アドラーの100の言葉、とても深いものがあり、感銘を受けるものばかりでした。

何より今の自分自身に突き刺さったものが多く、何度も読み返しているところです。

辛いときに読むのもオススメですが、心理について学びたいときなどにも大変オススメできる本となっております。

是非読んでみてください!

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